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# 海洋資源
日本は小さな島国だけど、海が周りを囲っているよね。だからこそ、国土面積よりもはるかに大きい広大な海の面積を活用することができるんだよ。つまり、海からたくさんの資源を得ることができるということ。
たとえば、船で荷物を運ぶ海上輸送や水産資源、最近ではメタンハイドレートなどの海底資源の存在が明らかになっているんだ。海があることで色々な活動を行うことができるし、それによって経済が支えられ、自分たちの生活が守られている。普段の生活ではなかなか実感できないかもしれないけど、海が人間に与えている資源には本当に感謝してほしいんだ!
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水産資源
日本の周りの海はとっても贅沢なフルコースのように、人間にとっておいしい要素がたくさん詰まっている。その理由のひとつに、寒流の親潮と、暖流の黒潮がぶつかり合っていることがある。冷たい場所で育つ魚と、暖かい場所で育つ魚の両方が生息することができているんだよ。
そして、大きくて浅い海である東シナ海という場所は、底魚が好む場所であり、たくさんの種類の魚が卵を産む場所としても選びやすい。だからそれぞれの地域でたくさんの魚を獲ることができるし、豊かなフルコースの海、といわれるわけだね。
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海底資源
世界の海の底には、人間が製品を作ったり、いろいろな活動を行うために便利な資源が存在することが知られているよ。たとえば、レアアース泥や、マンガンノジュール、マンガンクラスト、海底熱水鉱資源の4種類。君の生活にも関係のあるものばかりだよ。少し難しいかもしれないけどこれからの未来に関わることだからぜひ読んでいってね。
まず、レアアース泥。これは海底の泥の中に含まれている小さな魚の歯や、骨の破片に、海水に溶け込んでいたレアアースが溜まっていくことによって作られている。太平洋の広い範囲で存在することが知られていて、水深約4,000~6,000メートルの平な場所で探し続けられているよ。まれに、海底10メートル以内の浅いところにある場所もある。これをたくさん見つけるために、海底から泥をを引き上げてそこからレアアースを抽出するための技術の開発が進めらているんだ。
次にマンガンノジュール。マンガンノジュールは、海底に転がっている固いものの周りに、海水に溶け込んでいた鉄やマンガンが酸化物として沈着して成長し、丸い塊になったもの。水深約3,500~6,500メートルくらいの平な場所に存在するといわれているんだ。
核になっているのは、岩石の欠片やサメの歯、魚の骨など、いろいろなもの。びっくりするのは、中心から外側にかけてどんどん年輪状に成長していくけど、そのスピードは遅くて、100万年で数ミリメートルだけ。本当に少しづつしか成長しないから、とても貴重な資源であることがわかるよね。
色々なものがくっついているもののうち、鉄やマンガン、コバルト、ニッケル、銅、レアアースなどが沈着しているので、そういった資源を供給してくれるものとして注目されているんだ。
次にマンガンクラスト。マンガンクラストは、マンガンノジュールと同じように鉄マンガン層が海山の斜面から山頂の岩盤を覆うように層状にできているものなんだ。厚みはとっても薄い。だいたい数ミリから数10センチくらいで、水深400~7,000メートルという広い場所に存在していると言われているよ。
最後に、海底熱水鉱床について。君は海の下に火山があることは知っているかな? 海底熱水鉱床は、そんな海底火山の下にあるマグマによって熱せられた熱水が、海底から噴出することで形成されるんだ。熱水に色々な金属成分が含まれているけど、その金属生物が硫化物として沈殿してきたもので、特に銅、鉛、亜鉛、金や銀などの色々な金属を供給してくれているんだよ。
心配なのは、このような海底資源があることで国同士の奪い合いや戦争へと発展してしまわないかということ。限られた資源だからこそ、どの国だってお金を手にいれたいから頑張って研究してたくさんとりたいと思うかもしれない。だけど自然の産物であるこのような資源をもし全部使ったら、海にはどんな影響があるんだろう?
人間は、石油や石炭をたくさんとって好き放題に燃やすことでたくさんの二酸化炭素を排出してきた。その結果地球温暖化などたくさんの影響が出てしまったよね。今度はもし海底資源を好き勝手にとりすぎたら、自然界にはどんな影響が出てしまうのかということまで考えないといけないね。
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参考文献
海洋資源の開発及び利用ー内閣府
https://www8.cao.go.jp/ocean/kokkyouritou/yakuwari/yakuwari03.html
海底資源とはー千葉工業大学 次世代海洋資源研究センター