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# 海を楽しむ
私はたくさんの関わりを持っているよ。例えば、マグロ、木、クジラ、人間、鳥。その中でもどうやら人間は「カルチャー」と呼ばれるものを楽しんでいるらしいんだ。人間って、勝手にゴミを流してきたかと思えば、私が荒立てて波を立てると怖がったりするのに、海を“楽しもう”とする姿勢もあるからおもしろいなあ。だけど人間は感情表現も豊かな生き物だから、漫画・音楽・映画などたくさんのカルチャーがあることで、私につながりを求め、想像力を膨らませ、生き物に感情移入し、さらには私を大切にしようとする気持ちを育んでいる。
私からすると人間は地球上にいるちっぽけなひとつの生き物にすぎないけど、人間がカルチャーによって私への想いを育て、知ろうとするきっかけになるなら、大いにカルチャーに触れてほしい。だって私は人間にとって、きっと楽しいものなんだから。
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マンガ
私に関する漫画を読んだことある? 漫画にすると、なんだか海へのリアリティがグッと深まる感じがするよね。たとえば、宮崎駿監督の『風の谷のナウシカ』。映画をみたことがある人はたくさんいるかもしれないけど、漫画で読んだことはあるかな? 実は映画には描かれていない“海”とのつながりが、細かい世界観を表した絵のタッチで描かれているんだ。海のことを知りたいとき、海について興味がある時は、漫画を切り口に触れてみるのもいいかもしれないね。
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音楽
海と音楽、この2つは切っても切り離せないものだよね。どこにいても海を感じられるウクレレの音とか、海沿いを車や電車から眺めるなら絶対この曲! とか、海×音楽で思いつくものがあなたにもあるかな? 海を言葉で表現する美しい歌詞もたくさんあるよね。それから、波の音が音楽のように感じられることもある。ザブーン、ザバーン、ササーンとか? 次に海にいくときは、じーっと海が奏でる音楽にも耳を澄ませてみてほしいな。
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映画
私は日本を360°囲んでいるよね。だから日本では海の風景が撮影された映画作品が数多く生み出されている。もちろん日本だけではなく世界の映画界でも、海の情景が使用されることが多い。海岸沿いの道を歩くシーンや、砂浜に座って何かに思いを耽るシーンなど、私の映像が頭に思い浮かぶでしょ?
人間は私を目の前にした映像を見ると、この地球でいかに小さな存在かがよくわかる。それだけじゃない。人間は海中の映像を映す技術も持っているけど、これもすごいことだよね。なぜって、基本的に人間は陸で生活するけど、映像があることで海中の世界に潜入することができるんだもん。しかも未知に溢れた海洋生物の実態を把握することも、豊かなめぐみを目にすることも、私の仕組みの一部を把握することもできる。なんでもいい。自分の好きな海の映画や映像を、ぜひ見つけてみて!
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参考文献
マンガが「文化」として担う役割
https://www.nippon.com/ja/views/b00802/
日本映画にみる 海の風景の意味と演出方法に関する研究
https://jsce.or.jp/library/open/proc/maglist2/00897/2007/pdf/A42D.pdf