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# 海洋ごみ
みんなにとって海って綺麗? ごみで溢れている私は、もう美しい姿とは言えないかもしれないね。そもそも海にも行かないし、私に直接ごみを捨てたことがないから、自分には関係ないって? 実は…海洋ごみの7~8割は、街からやってくる。投棄・ポイ捨てだけでなく、ごみが漏洩してしまうケースもあるのよ。どんなに気をつけていてもごみの漏洩は起きてしまう。
例えば雨が降ったときや台風がきたとき、路上のごみは川や水路に流出し、たどり着く先は、海。その中でもプラスチックごみが半分以上を占めているわ。プラスチックごみだけで見ても、世界に合計1億5,000万トン以上(※1)の量が存在しているのも驚きの事実。海洋ごみをリサイクルしてものづくりをすることや、地域でごみ拾いを行うことは、今あるごみに対しての大事なアクション。じゃあ、未来のごみはどうする? これ以上ごみを出さないためには? 何をしたらいいのかしら。
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漂着ごみ
海辺と聞いたらどんなイメージが浮かぶ? 押しては返す波と、眩しい太陽。今、頭に浮かんだ美しい海辺は、すでに多くの場所で姿を変えているのよ。私は世界とつながっているので、海流や季節風によって世界中からたくさんのごみが巡り巡って各地の海岸に打ち上げられ「漂着ごみ」が発生しているからなの。
無数にあるごみを見て、どんなことを思う? その中には、漁業から出るごみ、農業や工場から出る工場、家庭から出るごみもある。もしかしたら最初は大事に大事に使われていたモノもあったかもしれない。それがどうして、ごみに? 人間として生きる限り、ごみを出すことはきっとやめられないわよね。海辺のごみをどんなに綺麗にしても、いたちごっこ。
世界各地から日本に流れてきた漂着ごみがあるように、日本からもたくさんの漂着ごみを排出している。“お互い様”のこの問題を、どうやって解決したらいいのかな。
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マイクロプラスチック
今日、あなたが使った歯磨き粉には、プラスチックが入っているかもしれない。驚いた? 歯磨き粉にはスクラブ剤などに利用される小さなプラスチックが入っているの。洗面所の排水溝へと流れたあとは、下水処理を通り、私のもとへ。こんな小さなプラスチックは、一度流れるともう2度と回収することはできない。それだけじゃないの。街に捨てられたペットボトルやビニール袋が側溝などから川をつたって私のもとに流れ、紫外線による劣化や波によってどんどん小さくなっていく。
この小さなプラスチックは、マイクロプラスチックと言われているのよ。これらを私の力で分解するには100~200年、もしくはそれ以上の時間がかかるかもしれない。さらに、1ミリメートル以下のプラスチックは、魚や他の生き物だって食べてしまうサイズ。その魚を人間が食べている可能性だってある。
自分が排出したごみが、まさかこんな形でずっと私を漂っているとは思わなかったでしょ? とにかくマイクロプラスチックは小さいから、一度流れてしまうとどうすることもできないんだよ。あ~なんて厄介なのかしら!
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参考文献
日本財団ジャーナルー今さら聞けない海洋ごみ問題。
https://www.nippon-foundation.or.jp/journal/2020/43293/ocean_pollution/
海辺の漂着物調査ネットワークー海洋ごみって何?