海と共に作ってきた文化
文化にはいろいろなものがあるけど、海も人間にとって深い関わりがある文化のひとつよ。たとえば、海の食文化。刺身や寿司などの魚料理は日本人にとって欠かせないものよね。それから、たくさんある漁業の方法も海の文化といえる。実はたくさんの漁法によってスーパーにお魚が並んでいるの。その中には、海に潜る女性たち“海女”の文化もあるわ。海と人の交わりが今の時代に守り伝えられてきたものについて知ることは、これから海と人がどのように生きていくかのヒントになると思うのよね。
2024.01.01
海を楽しむ
私はたくさんの関わりを持っているよ。例えば、マグロ、木、クジラ、人間、鳥。その中でもどうやら人間は「カルチャー」と呼ばれるものを楽しんでいるらしいんだ。人間って、勝手にゴミを流してきたかと思えば、私が荒立てて波を立てると怖がったりするのに、海を“楽しもう”とする姿勢もあるからおもしろいなあ。だけど人間は感情表現も豊かな生き物だから、漫画・音楽・映画などたくさんのカルチャーがあることで、私につながりを求め、想像力を膨らませ、生き物に感情移入し、さらには私を大切にしようとする気持ちを育んでいる。
私からすると人間は地球上にいるちっぽけなひとつの生き物にすぎないけど、人間がカルチャーによって私への想いを育て、知ろうとするきっかけになるなら、大いにカルチャーに触れてほしい。だって私は人間にとって、きっと楽しいものなんだから。
2024.01.01
海とたわむれる
海や川で遊ぶと「不思議だな」と思うことがたくさんあるよね。自らその「不思議だな」をたくさん増やすことで、知的探求が生まれて知識がどんどん増えていくんだよ。自然の中でいろいろな体験をすると、君は“遊びの発明家”になることができる。
海に入るのが苦手だとしても、砂浜で家を作ってみたり、どこまでも続く地平線を眺めてみるだけでもいい。五感を最大限に使っているだけで、自然と想像力も高まるよ。
知識を得るだけでは海を守れない。海と触れ合ってたくさんの体験をすることで、そこから海や自然を大切しようとする気持ちを育むこともできるはずだよ。
2024.01.01
海と作る街づくり
ヒトという生き物は集団で暮らすことが好きだよね。親族が集まって社会を作り、何世代にもわたって定住する。じゃあいったい、どんなところにそういった「集団生活の場」が作られているのかな? 地球には山もあれば谷にもあり、寒いところ、暑いところ、森もあれば砂漠もある。ひとつの場所を選んで定住する集団もいれば、遊牧を常とする集団もいる。といった具合に、住む場所として選ぶ地形や環境はいろいろあるけれど、中でもいつも人気なのが「海のそば」なんだ。
海のそばというのは、ヒトが集団で暮らすにはとても便利な環境なんだね。なんといってもまず食料が豊富。海には魚や貝や海藻など、食べられるものがたくさんある。日本というのは周囲すべてを海に囲まれた島国だから、あらゆるところに「海のそば」があるし、船を作って操ることができれば、自分たちが食べる分の漁をするだけでなく、遠く離れた場所をつないでお互いにほしいものを運び合うこと(交易)もできるよ。
2024.01.01
海がもたらす恐れ
海は人間の生活に欠かせないものであると同時に、人間にとって恐れられているものでもあるかもしれない。大きな津波は時に人間の命をうばい、彼らの生活を一変させてしまうからだろう。人間はこれまでに何度も「海洋災害」に悩まされ、その度に対応策を考えてきた。そして立ち向かうための仕組みや技術を生み出してきた。
自然の力を前にすると人間は無力に思えるかもしれない。それでも、海洋災害にあっても、恐れを感じながらも、海の近くにくらす人たちがいることも、忘れてはいけない。人間と海が共に生きるとは、どういうことなのだろう。海に対する恐れの感情は誰しもが感じるものなのだろうか? 海がもたらす恐れを最小限に抑えるための「防災」についても学ばないといけないね。
2024.01.01
地球における海
地球は「奇跡の星」と言われているよ。地球には私たち人間を含めてたくさんの生命があるけれど、この生命は「海」から生まれたんだ。私たちのはじまりは「海」。実は宇宙にある多くの惑星のなかで海があるのは地球だけ。奇跡がつながった先に私たちがいるんだ。でも、地球になぜ海があるのかはわかっていない最大の謎なんだ。さあ、海への冒険をはじめよう。
2024.01.01
海洋教育
海洋教育と聞いてもピンとこない人もいるかもしれない。海のことを学ぶ教育? 君は海のことを学ぶことに興味があるかな? 難しくいうと海洋教育は、「海洋基本法に基づいて、海と人の共生に向かうための教育」のこと。
"共生”ということばは共に生きるということだけど、1つしかないこの地球で海と人間はどうしたら上手に関わっていけるのか、そんなことを考える学びのことだね。
2024.01.01