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インタビュー

2024.08.23

オポポフレンズvol.12【前編】海を見守る「海女」として生きるー大野愛子さん

  • #海洋教育

  • #海と共に作ってきた

  • #海での営み

海や海にまつわるものが大好きなオポポのともだち"オポポフレンズ"へのインタビュー企画。今回は、海にもぐって貝や海藻などをとる仕事をする「海女(あま)」として働く大野愛子さんにインタビュー。海女は世界でも日本と韓国にしかいないそう。そんな、なかなか知る機会のない海女の文化や魅力を伝えていくためにフォトグラファーとしても活動している大野さん。日常的に海と関わりを持つ海女という女性たちは、海とどのように向き合っているのでしょうか。

前編では、大野さん自身の海への入り口や、海女として活動することになった経緯について話を聞いたよ。

|目次|

  • 海女との出会い
  • 海女として歩む

大野愛子(おおの あいこ)

東京都出身の海女&フォトグラファー。子どもの頃から海が好きで、大学では海洋学を学ぶ。2015年に三重県鳥羽市の地域おこし協力隊に応募し、海女の文化や伝統をPRしてきた。任期終了後から、本格的に石鏡漁港で海女としての働きをスタートし、現在はフォトグラファーとしての活動も行う。海女のリアルな姿に迫る写真は世界的にも評価されている。

インスタグラムはこちら

 

海女との出会い

(この記事を読む前に、オポポタグ #海と共に作ってきた文化 で海女についてチェックしてみてくださいね)

 

ー今日はよろしくお願いします。大野さんはフォトグラファーとして活動しながら海女として働いていますが、海には昔から興味があったんですか?

 

大野さん 私は東京出身ですが、父親は千葉県の海がきれいな九十九里町出身でした。夏休みになれば毎年のように泳ぎに行って海で遊びました。それもあって昔から海は好きでしたね。

 

でも大きく影響していたのは、中学生の時に見ていたアニメ「七つの海のティコ」だと思います。主人公のナナミが、海洋学者の父親と相棒と3人で海洋調査船で旅をするお話です。その海洋生物学者にすごく惹かれたんです。

 

ー大学で海洋学を学んだ後に、一度働いて、その後に写真の専門学校に行くことになったのにはどんな経緯があったんですか?

 

大野さん 当時はとにかく海に関わる仕事がしたいという一心で、寿司チェーンで働くことを決めたんです。ところが、働いてみると忙しくて思ったより海にいく時間がなくなってしまって。

 

実は、大学4年生の時に、課題研究のために沖縄県の西表島で1年近く生活していました。研究所は無人島にあって、自然豊かな場所で毎日のように美しい海と関わりを持っていて。海の近くに住むという経験が、自分にとって大きな影響を与えてくれました。それもあって、次にやるなら、海の近くで自分の好きなことをやりたいなと。

 

私の父親はフォトグラファーで、小さい頃からスタジオを組んだり、暗室で作業を手伝っていました。そういう影響もあって、私も写真を撮るのがもともと好きでした。だから、「海」と「写真」のことをやろうって思ったんです。

 

ー海に関わりたくて寿司チェーンではたらくというのはすごいですね! そこからはどうやって海女という仕事に導かれたのでしょうか?

 

大野さん 当時、海の近くに住むためにいろいろと調べていたら、三重県鳥羽市の地域おこし協力隊*の募集を見つけました。そこで海女の仕事に関する記事を読んだとき、「海女ってまだいるんだ!」と思ってびっくりしました。(*地域おこし協力隊についてはこちらから)

 

 

私は沖縄にいる時もよくもぐっていましたし、素もぐりも大好きでした。だから、好きなことを仕事にできるんじゃないかな?って。「これだ!」と、はっきりビジョンが見えたんです。そして地域おこし協力隊に応募し、見習い海女や海女のPR活動をする生活がスタートしました。

 

ー 「海女」という人たちが実在していることは知らなかったんですか?

 

大野さん はい。本当に存在していることさえも知らなくて。なんとなく架空の人物くらいかなっていう感じでした。

 

ー全然知らなかった世界に飛び込んでいくのってすごいですね!

 

大野さん あんまり深く考えないようにしていました。頭で考えてしまうと、いろんなものが邪魔してくるので。

海女として歩む

ー三重県鳥羽市は、全国の約半数の海女が活動する地域だそうですね。大野さんは最初から海女として活動をはじめたんですか?

 

大野さん 最初の2年間は海女のPRをするのが主な仕事だったので、東京への出張が多かったです。もっと本格的に海女の仕事をスタートするために、任期最後の3年目から海女に集中することになりました。

  • 石鏡町でとれる「アラメ」。一見ワカメのようですがワカメより肉質が厚く、荒々しい姿からアラメと呼ばれています。

ー最初、海女として仕事をした時はどうでしたか?

 

大野さん 最初の頃は先輩の海女と一緒にとる場所まで泳いで行って、「この下を潜ってみて」と教えられて。「サザエはただ上から眺めるだけじゃなくて、岩と岩の間を見るんだぞ」とコツを教えられたり。ほどんどは背中を見て覚えました。

 

何より、鳥羽の海には海藻がこんなにもたくさんあるんだ!と驚きましたね。結構いろいろな場所で潜ってきましたが、海藻で視界がさえぎられて進めないくらいです。海には本当に食べ物がいっぱいあるんだなと感じました。

 

でも、いくら海が好きと言っても最初の頃は波に酔ったり、海藻が揺れるのを見て酔って、毎日のように吐いてましたね。

 

ーすごく辛そうです……。

 

大野さん ただ、気持ち悪いって言いながらも、その気持ち悪さがストレスではなかったんです。やっぱり何か嫌なことがあっても海に行ったら忘れられるので。海女として海に入るのは、最終的には好きが勝っていました。海がないと私の人生はつまらないですね。

 

でも、決して海を甘く見てはいないですよ。海には怖い部分もあるので。その距離感っていうのはいまだにずっと変わっていません。

  • ずっと海にもぐっていると体がどんどん冷えてくる海女の仕事。火を囲んであたたまります。

ー大野さんの写真を見ていると、みなさん和気あいあいとしていることが伝わってきます。大野さんは最初からなじめましたか?

 

大野さん 全然です。まず言葉がまったく違うので。本当に半年間は何を言っているのかわからないまますごしました。笑顔で挨拶はできるんですけど、文化とか習わしもまったく違うので、やっぱり深い話まではできないですし。

 

ーどうやって仲良くなっていったんですか?

 

大野さん 海女って、やっぱりみんな海が好きなんです。だから海の話題になると一気に話が通じる感覚で。今日の海は波が高いよね、とか、あそこであわびがたくさんとれるよ、とか。しっかり観察していると、私自身も海が大好きなんだってことが海女さんたちに伝わって、一気に壁を突破できた感じです。

 

ー海女たちの多くは、大野さんのようになりたくてはじめた人ばかりなのですか?

 

大野さん 自分で選んだとういうよりは、それしか選択肢がなかった時代だったそうです。女性は中学校が終わったら働かないといけないので。辛い思いをした人も当然いるはずです。でも、少しずついい時代になっているのかなって。海女が評価されたり注目されるようにもなりましたし。今はみんな、すごく誇りを持ってお仕事をされています。

 

ーだからみなさん生き生きしとした姿で写真に写っているのかもしれないですね。もっと海女のことが知りたいです!

 

 

ー後編につづくー

 

 

写真提供:大野愛子

オポポタグどの海を知る?

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